ウルフカットは野性味やセクシーさを演出するメンズの定番ヘアスタイルですが、もとは1970年代に女性の間で流行したものです。2000年代にメンズでも流行を見せ、ここ数年は再ブーム到来と言われています。ショートレングスのウルフカットは爽やかさと男らしさを一度に表現したいメンズには絶妙のヘアスタイルとなっています。
さらに最近注目を集めているのは、より多くの毛先を遊ばせてオシャレ感を演出できるロングのウルフカット。サイドとバックの髪の長さの違いがギャップを生み、アンニュイな雰囲気を演出してくれるため、新たな定番となりつつあります。この記事では、ロングウルフスタイルの説明から、似合う人の特徴、オススメのヘアスタイルやスタイリング剤について徹底解説していきます!
ウルフカットはオオカミのような見た目が語源
ウルフカットとは、襟足は長めに、トップは短くカットした髪型です。見た目が狼の毛並みのようであることからウルフカットの呼び名が定着しました。ウルフカットと聞くと「昔の流行」で、古い髪型という印象をお持ちの方もいるかもしれません。
それもそのはず、ウルフカットの始まりは、1970年代に海外のロックスター間で流行したのが始まりと言われています。その後、2000年代にもブームが到来し、2020年代は3度目のブーム到来と言えるでしょう。
ウルフカットの特徴は、好みの長さでレイヤーを入れられることから、毛先に動きをつけることで、軽やかな印象を与えられることです。毛量は多めのため、髪が伸びると野暮ったい印象を持たれがちですが、そこはパーマやセット次第でおしゃれ上級者として見られる髪型です。比較的インパクトの強い髪型ですが、襟足の長さを抑えると爽やかな印象になるでしょう。
ロングのウルフカットは最近のトレンド
ロングのウルフカットとは、襟足に長く残した髪と、短い髪で差を持たせたスタイルです。長短の差をはっきりさせることで、オシャレ感を演出できます。標準的なウルフカットの襟足の長さが2〜3cmに対して、ロングのウルフカットでは10cmほど。
これまでショートヘアだった人は、髪を伸ばす期間が必要ですが、やがてレイヤーを入れることで、様々なアレンジや思い切ったイメージチェンジを楽しめます。毛の長さに差があるので、毛の動きがあるように見えて、ヘアセットをする手間も減らせます。
ロングのウルフカットのメリット
これからロングウルフカットにしたい人に向けて、4つのメリットを解説します。
1:小顔効果がある
ロングウルフは、毛が多い分、顔まわりにも毛流れを作れるので、小顔効果があります。全体のシルエットを菱形になるように切るので、側頭部にハチが張りやすい人や後頭部が絶壁の人など、頭の形にコンプレックスがある方でもおしゃれに見える髪型です。
2:野性味や中性的な雰囲気を演出できる
ロングウルフの最大の特徴が、独特な印象を演出できることです。襟足を長くしている分、背後からは女性のようなやわらかな雰囲気が生まれます。一方で、セットをハードにするなどワイルドさを強調すると一般的な髪型よりも男性らしく見えるのが不思議なポイント。
同時に女性っぽさを感じさせるギャップが、魅力的と言えます。古着屋の店員さんや、美容師さんなどおしゃれで、中性的なイメージを大切にする方はロングのウルフカットを好む傾向があります。
3:ヘアアレンジの種類が豊富
ロングウルフは毛量が多い分、ヘアアレンジの種類が豊富で、飽きが来ません。襟足の長さ、前髪の有無、さらには毛先を巻くかどうかなど、ヘアアレンジの種類が豊富です。男性のロングヘアはややもすると「清潔感がない」イメージを持たれる危険性がありますが、ロングウルフにふさわしいセットを覚えれば、心配いりません。
4:ノーセットでもおしゃれになる
ロングのウルフカットは、髪の長さで段差をつけることでシルエットとしても特徴があります。寝ぐせがついても、水をつけるだけで自然体の雰囲気を取り戻せるでしょう。短髪のほうが束感のアレンジのためにセットの時間がかかるという人もいるほどで、扱いづらそうに思えるロングウルフなら、実は時短にもつながります。
ロングのウルフカットがオススメな人の特徴
もともと女性で流行したウルフカットは、性別や世代を問わず多くの人が挑戦しやすいスタイルです。特に顔の形によって、オススメする顔や髪質を紹介します。
丸顔な人
ウルフカットが最も似合うと評判なのは、丸顔の方です。毛先の変化で自由にアレンジできるため、顔の輪郭に合わせて毛流れを作れば、丸顔を隠しつつ、小顔効果が発揮されます。「丸顔だから…」と、ショートヘアばかりを試してきた方には、ロングのウルフカットがオススメです。
直毛の人
直毛の方は、パーマをかけトップをふんわりと仕上げると、大胆なイメージチェンジになるでしょう。髪に動きをつけて、スタイリッシュな印象を与えられます。
ちなみに、中性的な雰囲気を求めるならストレートのままでも断然オススメ。はっきりとレイヤーを入れることで、おしゃれさが増します。セットで動きをつければ、ロングウルフの魅力を享受できます。
面長な人
面長な人はロングをすると、さらに面長に見えてしまうと思われがちです。しかし前髪とともにサイドの髪で動きを作ることで、一気におしゃれに見せられます。顔を隠せるのはロングのウルフカットの強みです。小顔効果のメリットもあります。
ロングウルフのオーダー方法
ロングのウルフカットは、アレンジが豊富なので、ただ「ウルフカットでお願いします」と注文しても、イメージしていたものとは違う髪型になりがちです。
美容師さんと事前にイメージを共有するためのオーダー方法を覚えておきましょう。
ポイントは大きく分けて3つです。
- 襟足の長さは?
- サイドの長さは?
- 前髪は作る?
この3つのポイントをおさえて注文すれば、イメージと違う仕上がりになる確率を減らせます。
ロングのウルフカットのセット方法
ロングのウルフカットで効果的なセット方法を覚えておきましょう。
1:髪を濡らし丁寧にタオルドライ
先に髪を濡らしたらタオルで乾かします。濡らした後の水気は、なるべく取り除いてください。
2:ドライヤーで襟足を下に伸ばしながら乾かす
トップを持ち上げつつ、襟足を抑えるようにドライヤーで乾かします。襟足は下に伸ばすように乾かすのがポイントです。
3:ワックスでスタイリングする
ドライが完了したら、ワックスを後ろからつけましょう。ここでも襟足は下に伸ばすことを意識してください。
4:後ろ、サイド、トップの順で
ある程度、後頭部にワックスを馴染ませたら、次いでサイド、トップでもセットを行います。手に残ったワックスで前髪を調節し、最後にスプレーで崩れないようにしたら、完成です。
オススメのロングウルフのヘアセット7選
オススメのヘアセットを5つ紹介します。
無造作風ウルフ
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/619807967498213762/)
ロングのウルフカットの王道は、やはり無造作風です。パーマを軽めに当て毛先に動きをつけます。パーマを当てているので、自然とおしゃれな毛先の動きがつくりやすくなります。
ウルフカットの魅力を引き出しやすく、ウルフカットに初めて挑戦する方にもぴったりの髪型です。
ミディアムウルフ×パーマ
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/352477108352569261/)
ミディアムウルフにパーマを少し強めに当てたものがこちら。無造作風ウルフカットと同じように見えますが、より毛先の動きに遊びをつけて活発です。セット時には、髪を濡らしたタイミングで、ドライミストを吹き付けると髪にハリが出ます。
ウルフセンターパート
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/735846026624091186/)
ウルフセンターパートは、前髪を中央で分けるウルフカットです。特に対策をしていないウルフカットは、前髪が少し重くなり、清潔感が損なわれがちですが、センターパートにすることで清潔感を保ちます。
落ち着きやダンディな雰囲気を醸し出したい30代〜40代の方には特にオススメの髪型です。
襟足長めマッシュウルフ
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/3659243438455455/)
襟足長めで、丸みを帯びたマッシュとウルフカットを組み合わせた髪型です。シルエットが可愛らしく、スッキリとした雰囲気が特徴。ポイントは、顔まわりの毛を短く、襟足を長くすることです。
ハイライトのロングウルフ
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/915708536719706451/)
ウルフカットにハイライトを入れると、おしゃれ意識が高めな髪型になります。ウルフカットは通常、顔まわりに毛が集中しやすく、暗い印象を与えがち。
そこでアクセントとして明るいハイライトを入れることで、ウルフらしい印象になります。
リッジパーマのロングウルフ
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/1044835182286968640/)
リッジパーマによって、髪は基本的に首に沿わせたまま、毛先を遊ばせるロングウルフです。ウルフカットの中でも上級者向けですが、他のウルフカットと差別化ができるので、おしゃれに敏感な方にぜひ挑戦してほしい髪型です。
後ろ、サイド、前の順でセットに時間をかける必要はありますが、前後左右で異なる印象を与えられるようになるでしょう。
重めなロングウルフ
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/702913454320704458/)
全体的に重めな印象を与えるウルフカットです。上級者向けですが、大人な印象を与えられるウルフカットです。マット系のワックスでボリュームを整え、ウェット系のワックスで毛先に動きと艶感を出せば完成です。
中性的で不思議感のある印象を演出したい人にオススメです。
オススメのスタイリング剤を紹介!
ロングウルフのよさを最大限に引き出すには、毎日のセットが欠かせません。パートナーとなる、オススメのスタイリング剤を紹介します。
ピース フリーズキープワックス
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/707980003918001696/)
ピース フリーズキープワックスは、束感のある髪型をセットしたい時にオススメのワックスです。毛先に艶感を出すために、潤い成分が配合されており、毛先の動きが命のウルフカットに最適です。さらにはベタつきも少ないので、毛量が多いロングウルフでも、野暮ったい印象を回避できます。
MEUVLE (ミューヴル) ジェリーワックス G6
(出典:Amazon)
ジェリーワックス G6はジェルタイプのワックスで、ウェットな仕上がりにしてくれます。ハードタイプなので、キープ力も長く、根本から髪の毛をセットしやすいです。艶感も出しつつ、なるべく長い間セットしておきたい方にオススメです。
オーシャントリコ ヘアワックス オーバードライブ
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/1142436630462663926/)
オーシャントリコのマットな仕上がりにしたい方にオススメのワックスです。艶感があまり出ないので、セットしていないような自然な髪型を作れます。無造作風ウルフカットのような髪型にオススメのワックスです。
ナカノ スタイリングワックス7
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/1142436630454124933/)
ナカノ スタイリングワックスはファイバータイプで、ウルフカット初心者にオススメのワックスです。伸びがよく、髪全体に馴染ませやすいので、普段ワックスを使っていない方でも扱いやすいと感じられるでしょう。ウルフカットのように毛量の多い髪型に初挑戦する方には、オススメです。
SPICE(スパイス) アリミノ(arimino) スパイス クリーム & シスターズ ハードワックス
(出典:https://lipb.base.shop/items/51143957)
柑橘系の香りのついたハードワックスです。ウルフカットは毛量が多いため、頭部に熱がこもり汗をかきやすい髪型です。汗の匂いが気になる方は、ワックスに香りのついたものを使うのがオススメです。
セット力が強い一方で、固まり過ぎないため、主張の強いヘアデザインをしたい方はぜひ一度試していただきたいワックスです。
DEUXER ナンバースリー DEUXER(デューサー) ミディアムハードワックス 4
(出典:Amazon)
DEUXERのミディアムハードワックスは、油分と水分がバランスよく配合され、ボリュームを抑えるのにオススメです。剛毛を抑えつつ、毛先を遊ばせられるので、毛量が多すぎてウルフカットができないと考えてる方はぜひこちらをお使いください。
立ち上がり、束感の表現にぴったりで、ファイバー成分がツヤ感を出しながらも強力にセットしてくれます。
OCEAN TRICO オーシャントリコ ヘアワックス シャインオーバー 80g
(出典:https://store.shopping.yahoo.co.jp/brhouse/4530107941624.html)
OCEAN TRICOは、ナカノスタイリングワックス7と同様、髪に馴染みやすいのが特徴のワックスです。扱いやすくハチが目立つような直毛の方にオススメのワックスです。
まとめ
ロングのウルフカットはここ数年勢いがあり、インパクトのある髪型で挑戦するには心理的ハードルがある一方でイメチェンに効果的でもあります。男性の髪型は、短髪で襟足を刈り上げるスタイルが主流でしたが、おしゃれに敏感な方を中心にロングのウルフカットの人口も増えている印象です。
顔まわりに毛先を集めて小顔効果を演出したり、サイドは短く襟足を長くしたりするなど、アレンジの幅が豊富にあるのもロングウルフカットの魅力です。適切なスタイリング剤も多く発売されているので、一度挑戦してみてください。